国内製薬最大手の武田薬品工業が新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、2回目となるリストラを検討していることがわかった。
変革期の武田薬品において自らの生涯設計に基づき、転進を希望する社員を支援するというもので、前向きな印象を持たせる名称だ。
しかし、要は希望退職者募集。国内営業部隊のMRら30歳以上を応募条件とした同プログラムを実施した結果、300人から500人ほどが退職したとみられる。
あれからわずか一年で、武田薬品がもう二回目を実施するとなれば、業界に再び衝撃が走るだろう。製薬業回のリストラがMR中心である中、武田薬品が今回ターゲットに据えるのは別の意外な部門なのだ。
今回の希望退職者募集でターゲットとなるのは管理部門。さらに具体的に言えば同部門の一つである武田ビジネスソリューション(TBS)の組織だ。社内のファイナンス業務や購買部門をサポートするのが主な業務である。
対象年齢は42歳以上であり、中途半端な年齢設定に社員は首を傾げ、人員構成年齢分布を把握し、対象者を一定数になるように設定したとのこと。
企業文化は大変革されて若さが出世のキーワードになり、組織の若返りが急速に進められている。
参照先: 週刊ダイヤモンド109号35巻 p8