東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドが昨年10月から今年1月にかけて正社員を対象に早期退職の募集を行なっていたことがわかった。
対象は満45才以上の勤続10年以上の正社員と嘱託社員。募集期間は2020年10月から2021年1月まで。既存制度「ネクストキャリア支援プログラム」の対象範囲を拡充する形で実施した。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う救援や客数現象でOLCの足元の業績は厳しい。OLCの21年3月期の売上高は前期比63.3%減の1706億園で最終損益は542億円の赤字だった。
危機に対応するべく、20年冬のボーナスなどを7割カットするなどコスト削減に取り組んだ。しかし、リストラには踏み込まないと思われていたが、OLCは密かに早期退職を実施していたのだ。
早期退職制度であるネクストキャリア支援金は退職支援金が支給される。社外の転身に対して会社が対象者を支援するための制度でリストラではないことを強調している。
一般的に会社側がやめてほしい年齢は割増退職金が手厚くなる傾向がある。今回の場合正社員は55-62才が36ヶ月と最も多い。つまり、55才以上が今回の退職を進めたターゲットだったことがわかった。
今回の正社員向けの早期退職の拡充プログラムは非正社員のダンサーや出演者の目にはどのように映るのだろうか。正社員と非正社員の格差は夢の国でも扱いの差は大差ないと思われる。
参照先: 週刊ダイヤモンド109号23巻 p9