毎週経済誌の要約をしてきましたが、これからはkaggleで学んだことや簿記の合格の秘訣などを書いていきたいと思いました。最近「とりあえず手を出してみる」という精神でやってきましたが失敗を恐れなくなったという点ではいい心がけかと思います笑
債券は20年間に渡り投資家に一種の無償の保険を与えている。短期的には株価とは逆の動きをする一方で長期的には良好な利益を出すことができる。しかし、この株価とポートフォリオを組む上で相性のいい債券の安定性は終わりを迎える可能性があるということだ。その理由を以下に述べていく。
これまでの債券の動向
マイナス金利導入国の現状を見てみよう。先月はコロナへの警戒感から株価は一時急落しました。国債は予想通り大半の国で増加が見られた。しかし、ドイツやスイスなどでは上昇率は低い数値が出た。これには理論的に説明できる現象である。理論上、マイナス金利の範囲には限界がある。利回り上昇による損失の大きさは変化しないが、利回りが低下した場合利益は制限される。将来的なリターンの歪みは債券の魅力を薄れさせる。利回りが下限に近づくにつれて不況時に株価下落を補うために得られる利益が制限されるからだ。新型コロナウイルスが発生してから米債券の価格は3%近く上昇した。しかしドイツでは株価の下落率がS&P500種指数を上回ったのにも関わらず、10年もの国債価格は2.3%の上昇にとどまった。
弱まる株と債券の相関性
15年はじめに独の債券利回りが0%近くなった時から株価の動きと逆相関が見られなくなった。これは投資家が株価の代替に使うことを消極的になっていることがあげられる。10年物独債券は満期まで保有した場合、年0.39%の損失が出る。利回りはマイナス1%までが下限だと言われており、それを下回ると債券に投資するよりもキャッシュで手元に置いとく方が利点はある。
債券投資家の債券を選ぶ理由
債券投資家はさらに低い利回りでも受け入れる可能性があり、その理由は2つある。
1つはユーロ圏の分裂により独の貨幣価値が相対的に高まるということ。
2つ目に物理的なキャッシュの売買よりも債券の方が楽であるということ。
10年物独債券は現在のマイナス0.39%からマイナス1%まで下がった場合、利回りは6%も上昇する。08年の金融危機には半年で4.6%から2.9%に利回りが低下したことで利払いによる利益とキャピタルうゲインに夜収入から株の損を相殺できた。つまり、コロナによる株価の減少もこれと同様のケースで相殺できると踏んでいる。
保護してくれない可能性
上の主張はあくまでも債券投資家の主張であり、実際にはマイナス1%が下限とは限らない。国債利回りの急落に伴って大口投資家は債券から別の資産へとシフトしている。その理由の1つには景気後退時に必要な保護を提供してくれない可能性があるということだ。
ポートフォリオを保護する資産は単純に高リスクな資産が多い。配当が安定した株の減配される可能性の方が、国の債務不履行になる確率よりも高くなるからだ。金はボラティリティが高く、モメンタム投資やボラティリティ投資戦略は突然の乱高下や売買ミスといったリスクが伴う。中央銀行は、投資家達にリスクを取らせて株や社債を押し上げて会社に新規プロジェクトを立ち上げてもらいたいという思考がある。
モメンタム投資
モメンタム=勢い
文字通り勢いに乗っている株価を見つけて投資するという方法
ボラティリティ投資戦略
ボラティリティとは相場の変動の度合いを示すものであり、相場の変動が大きいことをボラティリティが高い、相場の変動が小さいことをボラティリティが低い、と言うことがあります。 ボラティリティはVIX(ヴィックス)という指標を見ることで動向を把握することができます。VIXは、シカゴ・オプション取引所がS&P500指数を対象とするオプション価格をもとに算出しているボラティリティに関する指数です。図は米国の代表的な株価指数、S&P500指数とVIXの推移です。
まとめ
マイナス金利が薄まれば薄まるほど、株の損失を保護する債券の効果は薄れるだろう。